JM SYNTH BITは、Fender JazzmasterとGT-1000COREで作ったノイズロック/実験的オルタナティブ/シンセライク・ギター向けの派生パッチです。JM SYNTH GAZEの太いOD+Twin Comboというコアは残しつつ、空間の広がりよりも、手前で鳴る金属的で粒立った異物感を優先しました。
普通の歪みや深いリバーブとは違い、弾いた音が「ブワッ」と立ち上がった直後から細かく崩れ、位相が動きます。単音のリフ、ノイズ交じりのアルペジオ、反復フレーズで特に個性が出る音色です。
JM SYNTH GAZEから何を変えたか
JM SYNTH GAZEでは、OVERTONEと残響で太さと浮遊感を作ることを考えました。JM SYNTH BITではそこから方向を変え、リング・モジュレーターを原音と混ぜずに前面へ出しています。さらにフェイザーを100%ウェットで重ね、リバーブはOFF。広い残響に逃がさず、変調された音そのものを聴かせる設計です。
実機から読み取った現在の設定
| ブロック | 設定 | 狙い |
|---|---|---|
| COMP | X-COMP/Sustain 35/Attack 70 | アタックを残したまま、変調前の音量を整える。 |
| DISTORTION 1 | Turbo OD/Drive 36/Tone -4/Bottom +6/Direct Mix 20 | ファズではなく、太さ・低中域・軽い圧縮を作る土台。 |
| PREAMP A | Twin Combo/Gain 30/Level 60/Bass 55/Middle 53/Treble 46/Presence 42 | リング変調後も硬くなりすぎないクリーン寄りのアンプ基準。 |
| EQ 1 | 400 Hz +5 dB/1 kHz +2 dB | 低域を増やしすぎず、音の塊とリフの輪郭を確保する。 |
| FX 1 | RING MOD/Intelligent OFF/Frequency 50/Effect Level 100/Direct Mix 0 | 原音を混ぜずに変調音へ置き換え、金属的で不安定な主成分を作る。 |
| MASTER DELAY | ANALOG ST/241 ms/Feedback 11/Effect Level 41/High Cut 6.3 kHz | 長い反復ではなく、短いアナログ風の残像で厚みを足す。 |
| FX 2 | PHASER PRIME/2 Stage/Rate 15/Depth 23/Effect Level 100/Direct Mix 0 | リング変調の粒立ちに、ゆっくりした位相の動きを加える。 |
| REVERB | OFF | 残響でぼかさず、変調されたコア音を前へ出す。 |
どんな音か
低音弦では、ギターというより荒い発振器を歪ませたような響きになります。高音弦では、少し冷たくガラス質な輪郭が出ます。コードは普通のクリーンコードのようには整いませんが、完全に潰れるファズとも違い、和音のうねりとして残ります。
このパッチは、きれいなアンビエントや万能なシューゲイズ音色を目指すものではありません。イントロ、ブレイク、ノイズレイヤー、1音リフ、曲の異物感を作りたい場面で使う「主張の強い別キャラクター」です。
調整の出発点
- 音程感をもう少し残したい場合は、まずFX 1のDirect Mixを少し上げると効果が分かりやすくなります。
- さらに暴れさせたい場合は、FX 1のFrequencyとFX 2のDepthを少しずつ上げます。
- リフがぼやける場合は、MASTER DELAYのEffect Levelを先に下げます。
- バンド内で耳に痛い場合は、Turbo ODのToneやEQ 1の高域側をわずかに下げ、リング・モジュレーターの音量をいきなり下げないのが出発点です。
配布について
本記事は実機で調整した設定内容の記録です。配布用パッチを用意する場合は、BOSS TONE STUDIOの正規エクスポート/インポート機能を使用します。自作アプリによる完全スナップショットの書き戻しは行いません。
ストラトキャスター向けの実用パッチは、GT-1000COREパッチライブラリにまとめています。
※ Fender 2023 Collection Made in Japan Heritage 60 JazzmasterとGT-1000CORE System Version 2.01での制作記録です。ピックアップ高、ギターのボリューム、アンプ/ヘッドホン環境で聴こえ方は変わります。
パッチファイルをダウンロード
BOSS TONE STUDIOへインポートするための配布ZIPです。


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