パッド派か鍵盤派か:DTMのMIDIコントローラーおすすめ5選

DTMデスクに鍵盤型MIDIコントローラーとパッド型コントローラーを並べたイメージ ファッション・アクセサリー

MIDIコントローラーを選ぼうとすると、「パッド型と鍵盤型どちらが良いか」という問いにぶつかります。どちらにしても機能や製品の数が多く、何を基準に選べばいいか迷いやすいです。

この記事では、実在する定番5機種を正確なスペックで紹介しながら、パッド型・鍵盤型それぞれの選び分け方をまとめます。

まず「パッド型」か「鍵盤型」かを決める

MIDIコントローラーの選び方で最初に考えるべき軸は、自分が何をMIDIコントローラーでやりたいかです。

鍵盤型が向いている人

  • メロディ・コード・ベースラインをリアルタイムで演奏・入力したい
  • ピアノやシンセを演奏する感覚でMIDIを入力したい
  • 音源ソフト(ソフトシンセ)を中心に制作している

パッド型が向いている人

  • ビートを指でたたきながら作りたい、ドラムパッドとして使いたい
  • Ableton Liveのセッションビューでクリップをリアルタイムでトリガーしたい
  • 鍵盤の経験がなく、グリッド操作の方が直感的に感じる

もちろん「鍵盤もパッドも両方欲しい」というニーズもあります。Akai Professional MPK Mini mk4のようなハイブリッド型がその答えになります。

おすすめ5選

①Akai Professional MPK Mini mk4(鍵盤+パッドのコンパクト万能型)

25鍵のミニキーボードに8つのRGBバックライト付きMPCパッド、8ノブを搭載したコンパクトなMIDIコントローラーです。mk4ではフルカラー画面とナビゲーションエンコーダーが追加され、パラメーターや音色選択を視覚的に確認しながら操作できます。

USB-C バスパワー駆動なのでACアダプター不要、1/4インチのサステインペダル入力もあります。mk3のX-Yサムスティックは、mk4では独立したピッチベンド/モジュレーションホイールに変わり、5ピンMIDI Outも追加されています。

「まずMIDIコントローラーを使ってみたい」「デスクを広く取れない」という人の最初の1台として選ばれることが多いモデルです。鍵盤もパッドも両方試したい人に向いています。

項目 仕様
鍵盤 25鍵(ベロシティセンシティブ、ミニサイズ)、10オクターブレンジ
パッド 8パッド(RGBバックライト付き、ベロシティ/プレッシャー対応)
ノブ 8個(アサイナブル、360°)+ナビゲーションエンコーダー
ディスプレイ フルカラー画面
接続 USB-C(バスパワー)、5ピン MIDI Out
その他 ピッチベンド/モジュレーションホイール、1/4″ TS サステインペダル入力、トランスポート操作、スケール/コード機能

②Arturia KeyLab Essential 49 mk3(ソフト音源ユーザーに強い鍵盤型)

49鍵のハイブリッドシンセアクション鍵盤に、9スライダー、9エンコーダー、8個のRGBバックライトパッド(タッチ/プレッシャー対応)を搭載した本格的なMIDIキーボードコントローラーです。

最大の特徴はAnalog Lab Vが付属することです。Arturia製の2,000以上のプリセットを収録したソフト音源で、購入した日から多彩な音が使えます。接続はUSB-Cで、5ピンMIDI出力も備えており外部ハードウェア機器とのMIDI接続も可能です。

AbeletonLive、Logic Pro、Cubase、FL Studio、Bitwig StudioなどのDAWとの統合コントロールスクリプトも用意されており、ミキサー・トランスポート・プラグインパラメーターのコントロールが直感的に行えます。

項目 仕様
鍵盤 49鍵(ベロシティセンシティブ、ハイブリッドシンセアクション)
パッド 8個(RGB、タッチ&プレッシャー対応)
ノブ/スライダー エンコーダー×9、スライダー×9
ディスプレイ 2.5インチ LCD
接続 USB-C(バスパワー)、5ピン MIDI 出力
付属ソフト Analog Lab V(2,000以上のプリセット)他

③Novation Launchkey 37 mk4(Ableton Live連携とクリエイティブ機能重視)

37鍵(3オクターブ)のフルサイズ鍵盤に、16個のFSRパッド(ポリフォニックアフタータッチ対応)、8エンコーダーを搭載したMIDIキーボードです。

Launchkey mk4世代の注目機能がコードモードスケールモードです。コードモードでは鍵盤1鍵を押すだけで複数のコードを演奏でき、スケールモードでは設定したスケール内の音だけを鳴らすことができます。OLEDディスプレイでリアルタイムにパラメーターを確認しながら操作できます。

Ableton Liveとの統合が特に深く設計されており、セッションビューのクリップトリガー、ミキサー操作、シーン制御などがハードウェアから直接操作できます。接続はUSB-Cで5ピンMIDI出力も搭載しています。

項目 仕様
鍵盤 37鍵(シンセアクション、フルサイズ)
パッド 16個 FSRパッド(ポリフォニックアフタータッチ対応、RGB)
ノブ エンコーダー×8
ディスプレイ OLEDディスプレイ
接続 USB-C(バスパワー)、5ピン MIDI 出力
特徴的機能 コードモード、スケールモード、Ableton Live統合
付属ソフト Ableton Live Lite、Cubase LE、Novation Playほか

④Native Instruments Komplete Kontrol A49(NI音源との統合が強みの鍵盤型)

49鍵のセミウェイテッドキーボードに、8つの触覚的なノブとクアッドディレクショナルプッシュエンコーダー、OLEDディスプレイを搭載したMIDIコントローラーです。

最大の特徴はNKS(Native Kontrol Standard)への対応です。NKS対応のプラグインやサンプルライブラリでは、パラメーターへのマッピングが自動で行われ、コントローラーのノブが即座に使えるようになります。Native InstrumentsのKompleteシリーズや、MASCHINEとの連携も深く設計されています。

サステインペダル/エクスプレッションペダル用の1/4インチTRS入力を備えており、ピアノ的な演奏にも対応します。ピッチ/モジュレーションホイールも搭載しています。

項目 仕様
鍵盤 49鍵(セミウェイテッド、ベロシティセンシティブ)
ノブ 8個(触覚フィードバック付き)+クアッドディレクショナルプッシュエンコーダー
ディスプレイ OLEDディスプレイ
接続 USB-A(バスパワー)
ペダル入力 1/4インチ TRS(サステイン/エクスプレッション対応)
特徴 NKS対応、MASCHINE/Logic/Ableton/Cubase/Nuendo統合

⑤Novation Launchpad X(純パッド型・Ableton Liveのグリッドコントローラー)

8×8の64パッド(グリッド)に16個の追加ボタンを搭載した、鍵盤を持たないパッド型コントローラーです。全64パッドがベロシティセンシティブでポリフォニックアフタータッチに対応しており、RGBバックライトで光ります。

Ableton LiveおよびLogic Proとのネイティブ統合が設計の中心にあり、Ableton Liveのセッションビューでクリップをリアルタイムにトリガーする、いわゆる「クリップランチャー」として使うのが代表的な使い方です。スケールモードやカスタムモードにも対応しています。

接続はUSB-Cでバスパワー駆動、サイズは約240×240mm(ほぼ正方形)のコンパクトなフォームファクターです。

鍵盤での演奏経験がない人、ビートを指叩きで作りたい人、Abletonのセッションビューを使ったライブパフォーマンスに興味がある人に向いています。

項目 仕様
パッド 64個(8×8グリッド、ベロシティ+ポリフォニックアフタータッチ、RGBバックライト)
追加ボタン 16個
接続 USB-C(バスパワー)
対応DAW Ableton Live(深い統合)、Logic Pro ほか全DAW
特徴的機能 スケールモード、カスタムモード、クリップランチャー
鍵盤 なし

5機種まとめ比較表

機種 タイプ 鍵盤 パッド 接続 こんな人に
Akai Professional MPK Mini mk4 ハイブリッド(小型) 25鍵(ミニ) 8(RGB) USB-C+MIDI Out デスクが狭い・まず1台試したい
Arturia KeyLab Essential 49 mk3 鍵盤型(本格) 49鍵 8 USB-C+MIDI Out ソフト音源中心・付属音源が欲しい
Novation Launchkey 37 mk4 鍵盤型(クリエイティブ) 37鍵 16(アフタータッチ) USB-C+MIDI Out Ableton使い・コード/スケールモード重視
NI Komplete Kontrol A49 鍵盤型(NKS統合) 49鍵(セミウェイテッド) なし USB-A NI音源ユーザー・Komplete使い
Novation Launchpad X パッド型 なし 64(ポリアフタータッチ) USB-C ビートを叩きたい・Abletonライブ

まとめ:迷ったらこう選ぶ

MIDIコントローラー選びのポイントをひとことでまとめます。

まず1台でいろいろ試したい、デスクが狭い→ Akai Professional MPK Mini mk4

ソフト音源をたっぷり使いたい、付属音源も欲しい→ Arturia KeyLab Essential 49 mk3

Ableton Liveで積極的に使いたい、コード/スケール機能が欲しい→ Novation Launchkey 37 mk4

Native InstrumentsのKompleteシリーズを使っている→ Komplete Kontrol A49

鍵盤なし・グリッドパッドでビートやクリップを操作したい→ Novation Launchpad X

どの機種も実店舗で触れる機会があれば、実際に鍵盤のタッチやパッドの感触を確認してから購入するのが確実です。特に鍵盤のアクション感は写真やスペックだけでは伝わりにくいので、試奏できるなら試すことをおすすめします。

オーディオインターフェースの選び方や、FL StudioなどDAWについての記事もあります。あわせて読んでもらえると参考になると思います。

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